フードデリバリー業界の人材採用事情

一昔前までは、飲食業の中でもフードデリバリーは特に人材の採用が難しい業種でした。
しかし今はコロナ禍の影響で求職者が増えたこともあり、ずいぶん採用が楽になっています。
そこで今回は、あまり知られてないフードデリバリー業界の人材採用事情についてお話ししたいと思います。

①フレキシブルな働き方の浸透

冒頭で採用が楽になった要因にコロナの影響を挙げましたが、もう一つ大きな要因があります。それは副業OKの会社が増えてきたこと。
以前は副業がOKという会社はほぼ無かったですし、働く側の意識も一つの会社で働くのが当たり前でしたが、最近はフレックス制やリモートワークの普及・浸透に伴い、副業OKの企業も増えてきました。

採用する側からすれば、求職者の分母が多い方が当然採用の確立も上がるので、こうしたフレキシブルな働き方の浸透はとても嬉しい流れと言えます。

②ポイントは楽なこと!?

人材を採用する際、求人サイトへ掲載するのが一番簡単かつ基本的な方法です。しかし今から10年ほど前は、どんなに求人を出してもなかなか人材が集まらず、1人採用するのに10万円以上の費用がかかったこともありました。
しかし今では求職者が増えたことに加え、インディードなど無料で掲載出来る求人サイトが増えたこともあり、1人の採用単価が4・5万円まで下がってきました。
とはいえ、求人サイトに出す際は、どうすれば応募が増えるか掲載内容をよく考えた上で出すようにしましょう。

例えば、昔はアルバイトでもガンガン稼げるお店の求人が人気でしたので、他店よりも時給を高く設定し長時間勤務歓迎とした方が比較的人は集まりやすかったのですが、今はどちらかというと、空いた時間に楽して稼ぎたいというニーズが高まっているように思います。
ですので時給の設定はそこそこでも、勤務の時間や曜日の融通が利く事を求人情報に記載した方が反響は上がりやすくなります。
実際僕の店でも、以前に比べアルバイトの人数を増やし、大人数で短時間ずつシフトを回すやり方が主流になってきました。

単に人が欲しいからと言ってお店の都合ばかりを主張するのではなく、時代の流れや求職者のニーズに寄せていくことで、採用活動もグッと楽になると思います。

③採用後のコミュニケーションが重要

そして昔も今も悩みの種なのが、折角採用したスタッフがすぐにやめてしまう問題。「今日来るはずだったスタッフが突然とんでしまった」というのは昔からよくある話ですが、採用した後のスタッフをいかに定着させるかが、実は一番難しい事なのかもしれません。

僕の経験上、やはり一番大事なのはコミュニケーションではないでしょうか。
現代は人間関係がライトになってきてるとは言うものの、頑張りを認められたら誰だって嬉しいですし、自分のことを気にかけてくれる人がいたらやっぱりそれに応えたいと思うものです。
働く条件ばかりを気にしてコミュニケーションをおろそかにしてしまうと、より条件の良い店があればそちらに流れてしまいやすくなりますし、何か問題が起こった時に「もういいや」と言って来なくなってしまう可能性もあります。

アナログな話と思われるかもしれませんが、こうした日々のコミュニケーションって結構大事だと思います。

まとめ

求人の動向は社会情勢の影響をモロに受けるので、今はフードデリバリー業界でもすごく採用しやすくなっていますが、来年もしくは半年後には全く違う状況になっていることも十分に考えられます。
ですので採用活動においても時代のニーズを見極める目はとても大事ですし、先ほどもお伝えしましたが、自分の都合を主張するだけでなく、働く側のニーズをいかにくみ取れるかが採用活動を有利に進めるカギになるかと思います。

もし現在採用活動に苦戦されている方は、今一度自店の募集条件を見直してみることも必要なのかもしれませんね。

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