飲食店経営者だからこそ見落としがちな、フードデリバリーの基礎知識

前回のブログでは、フードデリバリーを新しく始める飲食店様に知って頂きたい食中毒の正しい知識をご紹介しましたが、今回は飲食店を経営している人だからこそ見落としがちな、フードデリバリーを始めるにあたって押さえておきたいポイントをアドバイスしたいと思います。

①看板商品もデリバリー仕様に

「自慢のメニューを味わってほしい」と、お店の看板メニューをテイクアウトやデリバリー出来るようにしたというお店をよく目にしますが、果たしてその料理が本当に美味しいかどうかというと、必ずしもYesとは言い切れません。

なぜなら、店内飲食では出来立ての料理をすぐに味わえますが、デリバリーの場合、必ず配達時間がかかります。このことを考慮せずに、いつもと同じ感覚で作ると、配達の間に冷めてしまったり食材に火が入りすぎてしまい折角の料理の味が落ちてしまうからです。

新しくデリバリーを始めたお店ではこの点を見落としがちです。

お客様の手元に届いた時に一番美味しくなるよう、同じメニューでも調理の仕方やレシピの内容を今一度見直した方が良いかもしれません。

②生ものは要注意

デリバリーで生ものを扱うのは特に注意が必要です。

鮮度抜群の鮮魚を使った海鮮丼や血がしたたるくらいレアに焼き上げたステーキ重。美味しそうですよね。
お店で味わう分には全く問題ないのですが、今の季節は特に食中毒のリスクが格段に高まりますので、できれば中までしっかり火を通したメニューにした方がベターです。

しかしどうしても提供したい場合は、例えば食材を酢締めや塩漬けにすることで殺菌したり、保温性の高い配達バッグを使用してみてもいいかもしれません。

あと生ものの扱いで見落としがちなのが、野菜。

以前ジャーサラダで食中毒が発生し問題になったこともありましたよね。プチトマトやレタスなどの生野菜を彩りのために添えられることも多いと思いますが、そこから食中毒が起こる可能性も十分考えられますので注意が必要です。

僕のオススメは温野菜にすること。しっかり火を通せば生野菜に比べリスクも抑えられますし、野菜の持つ甘みも引き出されるので一石二鳥ですよ。

③成分表示

コンビニやスーパーなど、別の場所で製造された商品を仕入れて販売する場合は原材料名や消費期限・保存方法などが表示されたシールの添付が義務付けられています。

しかし、店内で調理された商品を配達するデリバリーの場合は、調理後すぐにお届けしお客様がすぐに召し上がることを前提としているので成分表示義務はありません。

ですが、特定原材料28品目などは記載することが望ましいです。

「義務じゃなければしなくてもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、お客様に「安全」を提供するための心配りと言えます。

まとめ

いかがでしょうか?デリバリーは特に資格が要らないので比較的簡単に参入できるのが魅力ですが、今まで店内飲食だけで提供していたやり方と同じ感覚で始めると、思わぬところでつまづいてしまう事があります。

そこで、全国フードデリバリー協会では、新しくデリバリーを始めたいと考えている飲食店様を対象に、デリバリー新規参入サポートを始めました。

今回ご紹介したようなデリバリーを運営するためのノウハウの伝授から包材の販売やメニュー表の作成代行など、様々なサービスを提供致します。

まだまだ先の見えない苦しい状況が続きますが、飲食店様を支えるべく私たちも全力でサポートしていきたいと思います。

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